きものの勉強会〜丹後ちりめん篇〜

先日開催された、吉澤暁子きもの着付け教室の〈着物の勉強会〜丹後ちりめん篇〉に参加してきました。

今回は、京都の丹後ちりめんの織元 株式会社ワタマサさん より渡邉正輝さんをお迎えして、まずは糸ができる工程をお蚕さんのことから、そして生地のこと、ちりめんとは何かということ、丹後のことなど、お勉強になることをしっかりたっぷりお伺いする事ができました。


創業が大正7年という歴史ある織元のワタマサさん、時代の流れと共に、変わっていかないといけない物や、変わらずに続けてこられた事など、ひいおじいさまの代から、常にずっと努力を続けてこられて今がある事、しかし、それは大変難しい事で、織元さんも機屋さんもその他の伝統産業に携わる仕事をされている所は、どんどんと数を減らしていくばかりだということも現実です。


かく言う私の住む滋賀県の彦根市の隣の隣、車で30分もかからないところにある長浜市も、〈浜ちりめん〉といわれる縮緬の産地と言われていますが、街を歩いて目にする事もなく、地元の方でも、今の世代の若い人達や、着物に興味の無い人はご存知でない様子です。

でも、そんなさみしい話しばかりではなく、渡邉さんのお話では、絹織物は今、成長産業なのだそうです。

実際に、新作の帯や、反物もたくさん見せていただいて、触らせていたらだいたのですが、古典的なものも勿論素敵で、現代的でとってもお洒落なものもたくさん。
どちらも、繊細で上品、かつモダン。

紅白歌合戦で椎名林檎さんや、トータス松本さんがお召しになったというのも納得です。

良質でいて、そして素敵なものを見て、欲しいなと思う人がいるのはなるほど当たり前の事ですね。

良い物を作る事だけでなく、その価値を伝える努力もされていて、そんなお話をお伺いすればする程に、また着物の魅力がより一層深まるように感じました。


先日の栗山工房さんの見学会に続いての勉強会で、学ぶ事の楽しさを改めて実感していてます。

実際、丹後のどんな場所でどんな人たちがこんな素敵なものを作ってらっしゃるのか、是非いつか訪れたいと思いましたし、是非それを身に纏いたいと思いました。


師匠とも、お話していたのですが、手に取るもの、口にするもの、身に纏うもの。
そこに携わる方の顔が浮かぶと、愛着も湧き、大切にする事で、宝物になる。

宝物に囲まれて生活できれば、自分がもっと豊かになる。

だからもっと知りたくなる。

自分でいっぱい宿題を課そうと思った、勉強会でした。

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