知識は言葉の泉なり
今日はくるり大阪さんのレッスンで、今担当させていただいているお生徒さんたちの最終回でした。
何度と迎えても、最終回は感慨深いものです。
回を追うごとに、皆さんどんどん吸収され、次への目標を見つけてくださって、
質問もたくさん投げかけてくださいました。
今日もお稽古の中で、「なるほど、ロジカルですね」とお生徒さんがおっしゃる場面がありました。
着付けを習得する際に、言われた事を言われたようにやっていたらなんとなくできた。
ではなく、何故そうするのか、どうしたらそうなるのか、の〈理論〉しっかりそこにあり、そしてそれを《わかる》から《できる》に繋げていくことを、少しずつ積み重ねしていくことが、お稽古の中で大切なことだと師匠から教わっています。
なので、ロジカルですねと実感してくださったのはとても嬉しい出来事でした。
ただ、同じ事を同じようにお伝えしても伝わり方はそれぞれなので、お生徒さん1人1人の習熟度や個性や特性にそってレッスンできればといつも考えています。
今でも毎回のお稽古で、足りていないことはないか、また逆に多過ぎてはいないか、楽しんでいただいているか、満足いただいているか、考えても考えても考えることは山とあります。
ちょうど先日、師匠を含めてお話している中で、言葉の大切さのお話がでてきました。
キーワードは〈ハイブロー〉〈文章力〉。
帰りの電車でそれをテーマにぼんやりと考えを巡らせることとなります。
うちの師匠は【人に物事を伝えることが得意です。】
と公言されて体現されています。
その為に今でも尚、努力を厭わず、時間を惜しまれません。
着付け講師の仕事を生業とする以上は、人に着付けの技術をお伝えすることは
もちろん得意である必要があります。
人に伝える術は、それは言葉です。
どのタイミングで、どの言葉とどの言葉を組み合わせて、どの速さで、どこに抑揚をつけて、どの声色でお話するか、お相手によっても変わるため、経験則もかなり必要となるわけですが、
まずは言葉のボキャブラリーが足りなければお話になりません。
自分の言葉は自分の知識の中からしか出てきません。
なので知識を増やさなければなりません。
人の言葉を聞き、人の言葉を読み、自分の中に知識を貯めないといけないのですが、貯めた知識を自分の言葉として使いこなすには、その真意をきちんと理解して自分のものにしておかないといけません。
知っていることと、わかっていることでは大きく違います。
自分の中の深い知識の泉から言葉が湧いてでてくる。
そんな理想のイメージを持っています。
そのために今私にできること、色々な人と出会い、たくさんの本を読み、知識を貯めて言葉を学ぶこと。
説得力のある美しい言葉で着付け方をお伝えする事ができるよう。
お生徒さん方と同様に私も学ぶ事を忘れないように続けていきたいと思います。