かしこまりました

お教室にうかがうのが今年初なので、今日は少しだけよそ行き、の装い。

韻踏んでみました。ちぇけらっちょ。



まずお着物は櫨染の鮫小紋。

櫨染(はじぞめ)とは山櫨という山野に自生する落葉樹から作られた染料で染められた深い黄色のことで、古くは平安時代から高貴な色として愛された色 らしいです。




私の着物はもちろんなんちゃって櫨染色です。
ヤフオクで何千円かでした。


紋は入っていません。
帯も名古屋帯ですが、黒地に紗綾形の地模様に、少し光沢のある色糸で立涌や花菱などの有職文様と言われるこれまたお公家様などが使われていたとされ格式高い文様として受け継がれている柄がラインで入った織りの帯にして、普段着よりも少しちゃんとした時用を意識してコーディネートしました。





足袋も新品のものをおろしました。


着物ってそういうのが難しくてわからないから敷居が高い。とか、
格式のある高価ものだから興味はあるけど、今はできないわ。とか、

なんてことをよく聞くし、実際私も昔はそう思っていました。

20代の前半頃、明るめのヘアカラーをして少し派手目なその当時の今風の若い子の服装をしていただけ(たぶん)で、古着物屋さんの怖いおばちゃんに

『着物のことも知りもしないで、自分で帯も結べない子に売る着物はない』

と邪険にされたりしたことがありました。

その時はもう着付けをかじっていて1人で着物も着られるし、帯も結べるようになっていたので、

『お前みたいな奴が着物を着るな』

と言われた気がして、ただただ無駄に悲しい思いをしました。

着物が難しいんじゃないんです。
着物を着る環境が難しいんですよね。

でも、師匠曰く、そんな時代はもう少しで終わるとのこと。


ニッポンの夜明けぜよ!

昨日着付けをはじめられるお生徒さんに師匠がされたお話で、
私にもはじめにお話くださったことなのですが、

『皆さん最初は知らないから着られない。当たり前の事だし何も恥ずかしいことでないのですよ。
着られないから着られるようになりたいから習いにくる。
来ていただいたら、私が着られるようにしてさしあげます。
その為に一緒にがんばりましょう』

という内容のことをもっと素敵な言葉でおっしゃってくださいました。

少し角度が変わります。

例えば、子どもがテスト勉強するのが嫌で数学とか化学なんか大人になってから使わなくても生きていけるからやらなくてよいじゃないかと言う理屈。

確かに一理あるのかも。

でも、でんじろう先生が教えてくれる科学なんて、大人も子どももみんな楽しくて大好きだし、東野圭吾の人気シリーズでドラマ化されたガリレオシリーズでは福山雅治演じる天才数学者が難事件を次から次へと解決してくれる。

大人になって人の役に立つ事がたくさんある。


冒険心や探究心は人を豊かにしてくれて、そしてそれは、生きる力になるのだと、この前テレビで104歳のお医者様が教えてくれました。

着物に限らず、世の中のほとんどが本当はすごく難しくてわからない。

栄養のこととか、体の仕組みとか難しくてわからないけど毎日ごはんは食べてるのに、着物の素材や仕立てのことがわからないからって着物を着ちゃいけない道理はない。

食べてみたら美味しくて、何処に売ってるのかなぁ、誰が作ってるのかな、って思う人もいるし、思わない人もいる。

みんな違って、みんな良い。

師匠のように、知りたいな、着たいなと思う人に『楽しいなぁ』と思ってもらえる引き出しをたくさん持った「でんじろう先生」のような着付けの先生になるために、道は険しく長いけれど、もっともっとお稽古も練習も勉強もまだまだやることたくさんあるぞ私。

2016年 所信表明でした。

帰りにヒルバレーのポップコーン買って帰りました。
梅田スペシャル 略して 梅スペ。









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