はなびら餅

花びら餅とは、白い羽二重餅の中におめでたい紅色の菱餅、お味噌の餡、甘く煮たゴボウを包んだ新春のお祝いの和菓子で、京都では昔から茶道の初釜のお菓子として親しまれています。

白いお餅から中の紅い菱餅がうっすらピンク色に透けて見え、紅白で縁起が良いお正月のお菓子とされていますが、古くは平安時代のお正月の宮中行事から由縁のあるものと言われているそうです。



平安の昔より、歯の健康は長寿に繋がる大切なものとされ、
新年には「歯固めの儀」という、固いものを食べて歯を健康と長寿を願う行事が行われたそうです。

その際に使用されたのが、鏡餅、紅い菱餅、大根、押鮎、猪肉などで、それらが後におせちやお雑煮となったといわれがあるそうです。

そして、それを甘いお菓子に模したものが花びら餅なのだそうです。

そんな話しからもゴボウは押鮎に見立てたものであるとの説が濃厚だと言われています。

また、白味噌の餡が入っているところから、京都のお雑煮が白味噌仕立ての事を思えば、お雑煮をお菓子に見立てたという説も納得ですね。

そもそも、「歯固め」が目的なのに、柔らかくて甘いお餅にお砂糖たっぷりの餡を包んで、ゴボウも甘く柔らかく煮てしまえば、まったくもって本末転倒な気がしているのは私だけではないでしょうが、「おいしい!」と食べる事を楽しめることが、まず健やかに暮らすことの心得だなと思います。

という事で、2019年も感謝の気持ちを忘れずに、美味しいものをたくさん食べて、大好きな人達と楽しい時間を過ごし、心健やかに、1日1日を大切に暮らしていきたいと思います。

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